月刊誌「セメント・コンクリート8月号」(2023.8.15一般社団法人セメント協会発刊)に「未利用熱エネルギーの活用に資する高熱伝導コンクリート」の記事が掲載されました
2023年08月29日
月刊誌「セメント・コンクリート8月号」(2023.8.15一般社団法人セメント協会発刊)https://www.jcassoc.or.jp/cement/4pdf/jj3a_2308a.pdfに、弊社 副社長 美寺寿人(国立研究開発法人 防災科学技術研究所 客員研究員)が、【設計熱伝導率という新しい概念を!~未利用熱エネルギーの活用に資する高熱伝導コンクリート~】のタイトルで寄稿しました。
内容
100万円の 生コン!?
圧縮力に強く耐火・耐水性が大きいコンクリートの機能に、新たな機能を持ったコンクリートを開発して、その価値が社会に受け入れられれば 100 万円/m ³の生コンがあっても、良いのではないか?という素朴な思いから 、 新たに金属のような熱伝導性の高い機能を加えた新しいコンクリートを開発することにチャレンジしました。
ちなみに、この開発 のパソコンのフォルダー名は【 100 万円コンクリート】です。
これまで北海道や多積雪地における無散水融雪施設では、必要な放熱量(設計放熱量)が大きいために、下水熱や地中熱などの低温度の熱エネルギーをヒートポンプレスで利用することが難しいと言われてきました。
一般的に、コンクリ―トの熱伝導率は1.6W/m · Kとして設計上取り扱われています。本稿では、「この値を大幅に向上するコンクリートの開発」と「無散水融雪施設の舗装コンクリートとして使用することで、低温度の熱エネルギーをヒートポンプレスで活用できること」。そして、革新的な設計手法として「施設の全体最適な設計をすることが可能になること」を報告します。
(はじめにから 抜粋)